筆者プロフィール

西川 淳 Jun Nishikawa
1965年式
生産地:日本国 奈良県
型式:unknown

京都大学工学部精密機械学科卒業。自動車エンジニアを目指すべく、大学では機械工学を学ぶが何を間違ったか(株)リクルート入社。カーセンサーの編集に携わる。カーセンサー関東版副編集長を経て、現在カーセンサー編集アドバイザーを務める。フリーランスのライターとしても活動中。ほぼすべての新型車試乗をこなす。


西川淳の「試乗会でこんにちは!」

もう限定車じゃないVWゴルフR32

Posted at Thu Mar 2 18:17:47 2006

ホットハッチだけど狙うはプレミアム路線

前作は都合900台の限定車で、あっという間に売れちゃったゴルフR32。ベストセラーがベースになっているモデルだけに、超マニアックなモデルへの関心もひときわ高いということですな。旧型R32は中古車でも、けっこうな高値を維持していますし。

現行型ゴルフVベースのR32は売れるとふんだのか、限定車ではなくカタログモデルとしてラインナップされることになりました。しかも、前作では見送られたDSG(セミオートマ)付きをR32としては初めて日本市場に導入します。拍手!

ただ、DSG付きは5ドア(ワーゲンは4ドアと言ってるけど、なんかヘン)の右ハンドル仕様にのみ設定。受注生産で3ドア+左ハン+6MTというマニアウケしそうな仕様が用意されているというのもミソ。時代は2ペダルだけど、マニュアルって依然面白いですから。

余談ですけど、今やフェラーリもランボもほとんど2メダルでしょう?でもね、貴重なマニュアルモデルに乗ってみると、これがむっちゃオモシロイんですよ。クルマが高性能になった分だけ、ペダル1個余計にクルマと繋がっていられるマニュアルモデルの方が楽しめるというわけ。今やATより値段が高い場合もあるMT車。今のうちにぜひ。

で、R32。基本メカニズムは以前と同じ。すなわち、VW独特の狭角3.2L V6エンジンを積んで、ハルデックス社の多板クラッチ4WDシステムを組み合わせるってやつ。アウディA3のV6 3.2クワトロと中身は同じですね。馬力も250psで一緒。

見るからに獰猛そうなスタイルです。メッキグリルはジェッタに似ているなと思いきや、よく見るとぜんぜん違う。GTiが黒赤でスポーティイメージを強調したのに対し、こっちはニブ銀。プレミアム路線を狙っているってこと。実際、R系はVWのゴルフ以上のブランドで展開されるセンで、GTiはゴルフ以下。

走りは、気持ちいいのひとこと。今年乗ったクルマん中でも1、2位を争う面白さ。ライバルはA3クワトロにアルファ147GTAとかBMW130Mスポーツなんだけど、スポーツ魂とGT魂が高いレベルで上手くミックスされているのってR32だけだなあ。A3クワトロよりタイヤサイズが違うこともあって、スポーツ感は大きいですから。

加速は、これぞホットハッチ!ライバル中では一番過激。トラクションのかかりがいいから、グッと沈み込んで加速していく。そのへんの体感が一番違うんだと思います。でね、硬いんだけど町乗りもイケル。こりゃ、売れますな。

     

Photo Collection

写真:低く構えて速そうです

低く構えて速そうです

フロントグリル周りにアルミ調のラジエーターグリルが特徴的。シルバーのボディカラーのせいでちょっと見えにくくなってしまったが…。VWエンブレムに2つ装着されているダブルバーもR32専用品

写真:見るからに獰猛

見るからに獰猛

20本スポーク18インチアルミを装着。センター2本出しマフラーが、タダモノならぬ雰囲気を醸し出している。スポーツサスペンションを採用しているので、車高はノーマルよりも20mm低くなっている

写真:スピードメーターは300km/h

スピードメーターは300km/h

スピードメーターは10km/hづつ、300km/hまで刻まれている。ステアリングホイールは、円形ではなくレーシングカーからそのまま持ってきたかのようなカタチがオーナーをくすぐる。レカロシートはオプション

写真:小さくても力持ち

小さくても力持ち

連続可変バルブタイミングコントロールと可変吸気間にホールドを採用している3.2L V6エンジン。最高出力184kW(250ps)/6300rpm、最大トルク320Nm(32.6kg−m)/2500−3000という数値を誇るのは立派だ

写真:フロントグリルで違いを

フロントグリルで違いを

こちらが“フツー”にスポーティなモデル、ゴルフGTi。ラジエーター周りのグリルが黒いのが特徴的。よく見ると、R32とは全然違うデザインになっているのが分かるだろう