京都大学工学部精密機械学科卒業。自動車エンジニアを目指すべく、大学では機械工学を学ぶが何を間違ったか(株)リクルート入社。カーセンサーの編集に携わる。カーセンサー関東版副編集長を経て、現在カーセンサー編集アドバイザーを務める。フリーランスのライターとしても活動中。ほぼすべての新型車試乗をこなす。
昨年のパリショーでデビューした新型XK。南アフリカで試乗させてもらって、ようやく日本市場にも投入間近です。例によってポイントを簡単に整理しておきましょう。とりあえずクルマの概要を30秒で頭に入れてくださいな。
1つめ、2+2のGTクーペとして、中と荷室が広くなった。
2つめ、アルミモノコックボディ+アルミニウムボディパネルで軽く強いモデルに。
3つめ、高剛性ボディのおかげで、旧型とは比べ物にならないスポーツ性能を手に入れた。
4つめ、コンバーチブルも同時開発。床下はほとんどクーペと同じ。
5つめ、当初は4.2リッターV8自然吸気のみ(300ps)。排気サウンドにも独自のチューニングが。
6つめ、6速ATの変速時間はSMGやDSGを凌ぐ変速タイミング!AT新時代の到来か?!
7つめ、スタイリングはイアン・カラム氏率いるチーム。氏の代表作はアストンマーチン・ヴァンキッシュ。
8つめ、歩行者保護デバイスなど安全装備も最新モードに。
と、こんな感じ。試乗で注目すべきは当然、3、5、6ですね。
旧型はどちらかと言えばマッタリモードがお得意なGTスポーツだったけど、今度のはGTらしく走れるし、しゃかりきスポーツモードでも走れる。すごい剛性感です。BMW6シリーズとかに全然負けていない…、どころか軽いからさらに軽快。サーキットも走ったけど、クルマが変によじれない。どんな動きでも常にがっちりしているんです。これには驚きました。300psオーバー当たり前の昨今の高級スポーツカーですが、新型XKは300psでも十分!
車体コントロールデバイスもでしゃばらない。常に姿勢や挙動を自然に保つ工夫がなされています。で、5つめのポイント。自然吸気なのに体感する速さでいうと、スーパーチャージャー付きエンジンを搭載した旧型XKR並みです。これでレンジローバーとかに積んでいるスーパーチャージャー付きV8の400psエンジン積んだらどないなんねやろ。期待大。エンジン音も良かった。普段はネコの喉みたく静かだけど存在感ある音をしています。ひとたび加速すれば、クォーンと棚引く系。しっかり響く吸気音も素晴らしい。
半信半疑だった6つめのポイント。いやあ、ひょっとしてトルコン新時代が来るんじゃないですか?SMGとかDSGとかで驚いているうちに、トルコンATもちゃっかり、いや、しっかり進化しているんです。とにかくピックアップが早い。指令に瞬時に反応してくれるんです。要するに、今までぜんぜん煮詰めてなかった反応時間や作動速度を切り詰めていったら、なんだ速くできるじゃない、というわけ。これまでの標準的な同サイズATよりもシフトタイム全般で半分。SMGやDSGよりも早い!なんでもアメリカ市場じゃ2ペダルロボタイズドMTって、からっきしダメなんですって。DSGも撤退、SMGも無理、まあフェラーリF1ぐらいは許したろ、な世界らしい。
ちなみにコンバーチブルも同時開発だけあって、なかなかしっかりとしていましたが、新しい走り味をマトモに感じたという点で、クーペモデルの方が気に入りましたね。個人的には。
ムービーでは、現役レーシングドライバーにして同業者でもある松田秀士さんの横に乗せてもらった時のものをアップしています。メリハリの効いたアクセルとブレーキワーク、さすがです!是非、ご覧ください。
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