京都大学工学部精密機械学科卒業。自動車エンジニアを目指すべく、大学では機械工学を学ぶが何を間違ったか(株)リクルート入社。カーセンサーの編集に携わる。カーセンサー関東版副編集長を経て、現在カーセンサー編集アドバイザーを務める。フリーランスのライターとしても活動中。ほぼすべての新型車試乗をこなす。
試乗会ではありませんがカーセンサー本誌姉妹紙、「カーセンサーEDGE」の企画で久しぶりにGクラスを試乗しました。その模様をお届けしたいと思います。
日本で人気のベンツといえば今や筆頭格がCLSクラスで、特にそのAMGモデルが大人気。もちろんEクラスやSクラスも堅調な人気を誇っていますが、突然変異っぽいCLSがこれほど人気を集めるなんて、おそらくダイムラークライスラージャパンの方々も最初は首をかしげたんじゃないでしょうか。
もう1台、ダイムラークライスラー本社さえも首をかしげる珍現象があります。Gクラスが大人気で、しかもその半分が乗り出し2000万円級のAMGだということ。先だってアメリカ生産の新型GLクラスに乗ってきましたが、アメリカと日本で異様な人気を保っているGクラスを生産中止にするというウワサは完全否定されました。
たしか2010年までは作ると、本社スタッフは言っていたはずです。そう言いつつ前倒しで無くす場合もありますから、もし今から新車を買って大事に乗って高く売り飛ばしたい、なんて考えている人がいらっしゃるならば公式コメントをあまり信用せず、今すぐお近くの営業マンと仲良しになって、とっておきの情報を仕入れるよう心がけてくださいな。無くなるのは確実ですからね。
確かに高いクルマですが、売るときのことを考えると結果的には下手に国産高級SUVを新車で買うよりお得だと思います。精神的な満足度を含めて。とはいえ久しぶりに乗った印象は、頑丈なトラックですな。乗り降りはむちゃくちゃ面倒臭い…、というか非人間的。お年寄りを後ろに乗せるご家庭は、絶対買っちゃいけません。ホンマ、よじ登る感じですよ。
けれど苦労の甲斐あって乗り込んでしまえば、何と言うか昔のベンツ様にだけある独特の堅牢感に満ちていて、スーッと心が静まります。不思議と落ち着くんですね。言葉で表現するのが難しいんですが…。もはや絶対古くならないスタイリングとともに、人気の理由の1つがこの安心できる空間にもあるんじゃないかと、ひそかににらんでいます。芸能人とかスポーツ選手とか、好きだもんなぁ。
室内の雰囲気は、まるっきし、80年代のベンツ。ついでに言っておくと、運転操作そのものも現代レベルからするとすごく重たいです。運転中も腕を鍛えたいアスリート御用達?かと思うくらい。腕っ節が強いからこそ、気にせず乗れるってことなんでしょうが。
硬派に装いたい人、飽きの来ない形が欲しい人、質実剛健が座右の銘という人、安心感に包まれて運転したい人、芸能人っぽく乗りたい人、買ってください。きっと満足できます。それにしても中古車でも高値安定型のモデルですねぇ。物件をチェックしてみると、まだまだ高いことに驚かされます。ムービーと併せてチェックしてみてください。
時代の流れとともに細かいところに手が加わっているが、基本的なスタイルはデビューした1979年から変わっていない。いつしか日本では芸能人御用達モデルとして認知されるようになった。普遍的デザインだ
見た目から頑丈そうで、実際頑丈なGクラス。そもそも軍用車として開発された。なぜかセレブ層はそういった“タフ”なSUVを好むようだ。つい先日生産中止が発表されたハマーH1だって、軍用車だったし…
2000年のマイナーチェンジでインパネ周りが“現代”のM・ベンツっぽく変更された。とはいっても、最近の高級SUVに比べると随分古臭い走りなのだが、悪路での走破性は未だにクラストップレベルを誇るという