筆者プロフィール

西川 淳 Jun Nishikawa
1965年式
生産地:日本国 奈良県
型式:unknown

京都大学工学部精密機械学科卒業。自動車エンジニアを目指すべく、大学では機械工学を学ぶが何を間違ったか(株)リクルート入社。カーセンサーの編集に携わる。カーセンサー関東版副編集長を経て、現在カーセンサー編集アドバイザーを務める。フリーランスのライターとしても活動中。ほぼすべての新型車試乗をこなす。


西川淳の「試乗会でこんにちは!」

新アウディオールロードクワトロ

Posted at Thu Sep 7 18:00:38 2006

走りは進化したがデザインはちょっとNG

オールロードクワトロのことをボクは頭文字をとって「ARQ」と呼んでいます。だって長いし、たまに「オール道路クワトロ」って言ってしまうし…。旧型ARQには惚れましたね。いろいろあって買わなかったけど、一時はホントに欲しかった。

先代で高速道路を走っているとき、目の前に木材が散らばっていたのことがあったんです。ブレーキ踏んでも間に合わないし、避けたらスピンしそうだし、ってそのまま突入せざるを得ませんでした。木材を超高速で乗り越えてしまった!すぐさまパーキングエリアに入って下覗き込んだけど、まずは生還。周りには木材にひっかかったS14シルビアとかいたっけ。ようできたGTカーだと思います、ARQ。

その2代目が登場というわけで、ボクは大いに期待して試乗会会場に向ったのですが…。まあ、モーターショーで見ているから予想できてたことなんだけど、旧型に比べるとなんだか格好悪い!黒灰色の部分がなんだか取って付けたようで、オーラも少ない。フェンダーなんかの出っ張りも控えめだし、リアバンパー横なんかまるで国産商用バンみたい。

恐らくベースモデルのデザインが格好よくまとまりすぎて、イジりきれなかったんだろうな。ほらっシンプルでプレーンなデザインって、エアロパーツ付けやすいでしょう?逆に完成されてると、後付けが難しい。フルカラー仕様(全部が同色)、早く用意したほうがいいかも。でもそうなると、A6アバントとどう違うのってことになるんだろうなあ。難しいもんだね。ミテクレに関して旧型オーナーたちは、ひと安心というわけだけど。

当たり前だけど、走りは相当に進化しています。あまりに進化していて、3.2L V6エンジンを搭載したARQはフツウのA6アバントとどう違うの、って思いました。まぁ後で気付いたんだけど、実はエアサスのモードがオートマチックになっていた。“らしく”乗りたいならオールロードモードにしなきゃいけなかったらしい。

ここで、5つあるアダプティヴエアサスペンションのモードを簡単にご紹介。操作はアウディお得意のMMIで。

リフト:一番高い。最低地上高が200mm。でも35km/hね。
オールロード:これが“らしい”モード。通常190mmだから。で、60km/h以上で175mm、120km/h以上で155mmに。最低地上高155mmってのがノーマルA6と同じ高さ。

コンフォート:気持ちいいモード。155mm固定。

オートマチック:誤解しやすい名前だけど、155mmスタートで120km/h以上だと140mmになる。

ダイナミック:140mm固定。カッ飛び用。空気抵抗も減るんで燃費も良くなるんだとか。

簡単に言うとオートマチックとかダイナミックだと、フツウのA6とあんまり変わりません。コンフォートも割とそうかな。変わるのはオールロードモード以上。ゆらりとした乗り味が、たまらん。クルマとしてのバランスが良かったのはV6なんだけど、加速時のパワーとか物足りなかったなあ。走りの質感は断然、旧型より上。

オールロードクワトロらしい走りは、V8モデルでしたね。新しく直噴になったV8エンジン。旧型では野蛮な感じがしたけど、新型はしっかり使いこなせています。シャーシ性能が相当に上がったからでしょう。ちょいフロントヘビーな感じは気になるけれど、全身これゴムまりのような、それでいてところどころユルい乗り味は、とってもユニークです。

結論。旧型オーナーはそのまま乗るべし。これから中古を探すもよし。なんたって200万円台から見つかりますから。でもって新型を買った人は、心の中で叫んでください。「クルマは中身で勝負だぞ!」ってね。

     

Photo Collection

写真:安っぽい商用バンみたい

安っぽい商用バンみたい

基本デザインはA6アバントと同じです。ただバンパー下、フェンダーアーチ、サイドシル、リアバンパー下に取り付けられるグレーのプラスチックエアロパーツ…、ちょっとダサい

写真:A6が完成されたデザインだから?

A6が完成されたデザインだから?

どうもこのエアロパーツ、しっくりきません。ホント取ってつけたような感じで、全然A6アバントのスタイルにあっていない。それに比べて先代オールロードクワトロには合ってたなぁ

写真:インパネは昔の国産車みたい

インパネは昔の国産車みたい

プラスチックの質感は高いし、ウッドの使い方も上品。ただ、メーターからセンターコンソールにかけてのインパネ部分、ちょっと昔の国産車っぽくないですか?マークIIみたい…

写真:新旧で見比べてみると

新旧で見比べてみると

左がカーセンサー本誌編集長が所有する旧型オールロードクワトロ。右が今回試乗した2代目。真正面から見る分には、カッコいいんだけどなぁ。エアロがボディ同色ならいいかも

写真:同じ日にこんな試乗会も

同じ日にこんな試乗会も

今回、試乗会が行われたのは箱根。実はVWクロスポロの試乗会もありました。その模様は追ってお伝えするとして、このコンセプトってアウディオールロードクワトロと同じ?