筆者プロフィール

西川 淳 Jun Nishikawa
1965年式
生産地:日本国 奈良県
型式:unknown

京都大学工学部精密機械学科卒業。自動車エンジニアを目指すべく、大学では機械工学を学ぶが何を間違ったか(株)リクルート入社。カーセンサーの編集に携わる。カーセンサー関東版副編集長を経て、現在カーセンサー編集アドバイザーを務める。フリーランスのライターとしても活動中。ほぼすべての新型車試乗をこなす。


西川淳の「試乗会でこんにちは!」

2代目三菱eKワゴンに乗った

Posted at Wed Sep 27 16:52:19 2006

軽自動車の凄まじい進化度合いを感じさせられた

三菱自動車の関係者と話をすると、あの大変な時期にeKワゴンがなかったらえらいことだったと皆、口を揃えます。そのシリーズ49万台のヒット作がこのたびモデルチェンジしました。まったくのキープコンセプトと言っていいでしょう。もっと言うと、もはや軽自動車は、トースターのようなこの手のカタチ(もう少し背が高いのも含めて)しかダメみたい。スバルもついに諦めてステラを出してみたら、けっこう当たってますものね。そう考えると、初代ワゴンRってやっぱり偉大だったよなあ。

さて。2代目eKワゴンの注目ポイントは、何と言っても助手席側電動スライドドアでしょう。軽ミニバン、お前もかというわけで、ついに日本のミニバン文化もここまできました。開閉動作の様子は、軽く動画を見て欲しいんですが、スライドドアを担当したエンジニアによれば、「三菱にはRVRで開発したインナーレール方式があったので、軽自動車にも開口部十分なスライドドアを装備することができたのです」、ということらしい。基本的にはRVRのシステムそのものを電動化したらしく、コスト的な面でもアドバンテージありますわな。

苦労した点は、がたつきを抑える方法(現物あわせでやってくしかないんだって)、給油口と同じ側だったこと。給油口が開いていると、閉まらないように工夫されてます。ライバルたちは、果たしてどうやって真似るんでしょうね。ちょっと注目。ちなみに電動スライドドア、eKスポーツには付きません。

インテリアの質感が上がりました。今風になったというべきかな。とにかく三菱は、せっかくのiも安っぽい仕上げのインテリアにしちゃったという前科がありますから心配していたんですけれど、これならまず合格。センターメーター方式を先代より継承しています。

驚いたのが、走り。ノイズや振動の少なさとか、クルマ全体のしっかり感などは、もう従来の軽自動車とはまるで違うものですね。ダイハツソニカに乗ってもそう思ったんだけれど、今の軽自動車はすごいよ。安っぽく思える要素が、ほとんどないんだもの。オプションの「ハイグレードサウンドシステム」も良かったな。ドア内部とか箱空間に制限のある軽自動車で、よくもここまで鳴らせた、って感じ。

ちなみに走りのテイストとしては、若干締め上げられたeKスポーツの方が、よりモダンでバランスの取れたものでした。レカロシートはいらないけれど。

     

Photo Collection

写真:あえてのキープコンセプト

あえてのキープコンセプト

大ヒット作の後継モデルを開発するのは大変なことだと思います。だからこその“キープコンセプト”。デザインでは大きな変更はありません。中身は凄く進化!

写真:精悍なフロントマスク!

精悍なフロントマスク!

eKスポーツはその名の通り、精悍でスポーティな雰囲気を高めています。走りのバランスがとれているのも、eKスポーツ。フロントマスクとホイールがノーマルとの違いです

写真:文句なしの質感ゲット

文句なしの質感ゲット

三菱iで唯一残念だったのが、インテリアの質感。せっかくの出来映えだったのに、質感は乏しいものでした。そんな反省を込めたのか、新型eKワゴンの内装は文句なし

写真:スポーティ仕様ということで

スポーティ仕様ということで

レカロ製シートを備えるeKスポーツ。見た目の印象がスポーティになるのは分かりますが、そこまでしなくても…、と思ってしまいました。走りは静かで軽自動車の概念が変わります

写真:おもちゃっぽさは皆無です

おもちゃっぽさは皆無です

メカニカルノイズや振動は、従来の軽自動車では考えられないくらい静かになっています。クルマ全体のしっかり感も存分に味わえて、普通乗用車と遜色ない走りをしてくれます