筆者プロフィール

西川 淳 Jun Nishikawa
1965年式
生産地:日本国 奈良県
型式:unknown

京都大学工学部精密機械学科卒業。自動車エンジニアを目指すべく、大学では機械工学を学ぶが何を間違ったか(株)リクルート入社。カーセンサーの編集に携わる。カーセンサー関東版副編集長を経て、現在カーセンサー編集アドバイザーを務める。フリーランスのライターとしても活動中。ほぼすべての新型車試乗をこなす。


西川淳の「試乗会でこんにちは!」

遂に2代目アウディTT誕生!

Posted at Mon Nov 13 17:03:30 2006

装いも新たにスポーツ志向に進化した

アウディTT、“スポーツカーになりました!”ってのが第一印象だったね。

前のTTは格好抜群・・・、歴史的なデザインでいろんなクルマに影響を与えた素晴らしいクルマだったけれど、いかんせん走りがフツーにアウディしてました。ハッキリ言ってしまうと…、格好と走りのバランスがイマイチだったんだよなあ。女の子(&軟弱男?)が洒落て乗る分にはよかったんだけどね。

アウディも反省したんだと思うよ。今度はがっちりスポーツできるクルマに仕立ててきたもの。最大のポイントはお得意のASF=アルミスペースフレームですな。これをリアフロアパン、ルーフ、ドア以外に使ってきた。でもって、その3箇所はスチールで、けっこう凝った手法でハイブリッド構造にしています、鉄とアルミはそう簡単に引っ付けられないから。どうして鉄とアルミを使ったかというと、1つは最適な重量配分を得るため。まって、これは大義名分ですな。

もう1つは、コスト。全部アルミにするより、鉄を入れた方が安くあがる。うまく引っ付けられさえすれば、重量配分コントロールという副産物も得られるし、安全性の問題だって簡単にクリアできるし、ということで今後のアウディ量販モデルにおけるアルミニウム使用の可能性を示唆するものとして、けっこう大事なモデルだと思いますよ。現にこのTT、A8とかランボルギーニ・ガヤルドなんかのASFボディを造っているネッカーズウルムではなく、インゴルシュタットの量産モデル工場でやってますから。

パワーユニットは、今回も直4FFとV6クワトロの二本立て。ギア比の異なる6速DSG、じゃなかった、「Sトロニック」を組み合わせています。お気づきの方は通ですね。実はアウディ自慢のトランスミッションの名前、変わりました。アウディは従来の「DSG」じゃなく、「Sトロニック」と名づけました。VWと一緒なんが嫌だったのか、それとも“トロニック”しばりでいきたかったんか。ちなみに近々登場する予定のアウディ製スーパーカー、R8には「Rトロニック」って言って、こっちはランボルギーニのeギアと同じ2ペダルミッションね。

峠道を気持ちよく走るなら、FFですな。パワーも十二分だし、フロントが軽いのにしっかりしていて、気持ちよくスポーツできます。シャカリキに走って速いのはV6の方に軍配が上がるけど、もう絶対速度で楽しむ時代やありませんから。気持ちの問題よ、ハートのもちようね。

でも長距離ドライブなんかが多い人なら、V6クワトロ。足腰ががっしりしていて、下半身がとても逞しい感じ。ちょっと硬い乗り心地になるけど、速度を上げていけばいくほどにスムーズさが増します。

カタチ(特に顔つき)には、好き嫌いがでるだろうけど、インテリアが上質なんは相変わらず。カラーコーディネートできるのも嬉しい。旧型ほどのカタチのインパクトはありませんが、走りのインパクトを持っている。どっちを選ぶかは、まあ、貴方の価値観次第、ということで…。

     

Photo Collection

写真:冒険度が減った外観

冒険度が減った外観

旧型からのキープコンセプトであることが分かるデザイン。旧型が大成功を収めただけに、冒険はできなかった?フェンダーアーチやボディパネルのプレスラインなどが特徴的

写真:スマートになりました

スマートになりました

旧型がちょっとズングリしていたのに比べると、リアはスマートになりました。高速安定性を確保するウィングは、自動的にテールランプ上部からせり上がるようになっています

写真:レーシングカーみたい

レーシングカーみたい

新型TTクーペのステアリングホイールは、まるでレーシングカーのような形状をしている。インテリアも旧型ほどの斬新さは薄れているが、それでもアウディらしい質実剛健ぶり