京都大学工学部精密機械学科卒業。自動車エンジニアを目指すべく、大学では機械工学を学ぶが何を間違ったか(株)リクルート入社。カーセンサーの編集に携わる。カーセンサー関東版副編集長を経て、現在カーセンサー編集アドバイザーを務める。フリーランスのライターとしても活動中。ほぼすべての新型車試乗をこなす。
それにしても“モデルチェンジが必要だったの?”ってなぐらいに売れたよね、初代フィットは。なんてったって、モデルチェンジ直前の9月でも1万台以上登録したっていうのだから。フィットtoフィットへの乗り換えもけっこう多かったみたい。前期から後期へ、とか。
だから、フィットはキープコンセプトでモデルチェンジした、と。“いったいどこがどう変わったの?”とフツーの人には映るはず。もっとも開発陣に言わせれば、ゼロリセットして考えたらまた“フィットのカタチ”になった、ということらしいけれど。それだけ初代が偉大やったということでしょうな。
というわけで、二代目。こいつが成功して初めてフィットはコンパクトカーのブランドになるんやと思う。クルマの詳細を吟味することなく、ユーザーが指名買いするコンパクトカー。価格据え置きの姿勢は、そのあたりも狙ってのことだろう。フィットがモデルチェンジしたことさえ知らない。営業マンの説明も上の空で、とにかくハンコついた、なんてユーザーも多くなるはず。
デキはどうだったかというと、1.3Lモデルはよくまとまっていて、いいクルマだと思いましたね。運転視界がいいから、ちょっと大きなクルマに乗っている気分。静かさもこのクラスとしては圧倒的だ。完全に2クラスぐらい上かな。きびきびっとした乗り心地も不満ないし。
パワーステアリングのチューニングを、もう少しリニアにして欲しい。MT車に乗ったときに、特にそう感じた。マニュアルシフトそのもののフィールはいいけれど。
問題は1.5RS。クルマとしての乗り味にはそれほど文句はないけれど、商品コンセプトに疑問あり!みなさんは「RS」って聞いて、何想像します?フツー、スポーティグレードでしょ?ボクら以上の世代なら、初代シビックにあったRSを思い浮かべます。
ホンダの説明は、ロード・セーリングのRS。なんじゃそれ?、って思う人多いいんとちゃうかな。でもって、謳い文句どおりクルージング性能に長けているかというと、そうでもない。クルマとしてのすっきりとした乗り味は完全に1.3Lモデル以下だし、かといってパワフルさも感じない。硬めの乗り心地と、ちょっと派手めのスタイリングが目を引くだけ。
ホントはユーロ。そういうことか、って感じだよね。フィット・ユーロだったら、わかりやすかったと思う。アコード・ユーロほどの刺激はないけれど、RSって言って誤解されるより、いいと思う。そう思えば、カチッと硬い乗り味も納得できるし、あのスタイルも理解できるんじゃない?
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